5: ◆xxLVUHZFyEbH[sage saga]
2018/11/23(金) 22:11:21.80 ID:VkJ2I7r5o
「まあ、そうかもしれないな。美希にやってもらっているのは筋トレだったり、ダンスとは言えないような基本的なことばかりだと思うから」
「ミキ、もっと難しいレッスンできるよ」
「そうかもしれない。だけどな、今はまだその段階じゃないと思うんだ。基礎体力をつけてもらわないと、仕事が大変になった時についていけなくなる」
「ミキのお仕事の量を調整するのは、そこの人でしょ?ミキが疲れないようにするギムを果たしてほしいの」
「そうは言ってられないんだよ。売れるにつれて仕事はどうしても多くなってくる。本当の大御所にならないと無理なんだ。業界の」
「コーゾーがそうなってるんでしょ?聞き飽きたよ」
何度目になるかという説明を聞き流す。
プロデューサーはそれでもしつこく、もとい辛抱強く話しかけた。
「頼む美希。揺るぎない基礎があってこそトップアイドルになれると俺は考えているんだ。お前には素質がある」
「もうわかったの」
男の話を遮る。
やっぱり、ミキのこと何もわかってないんだね。ミキは楽したいだけなのに。
そう思い、美希はいつものように言った。
「ミキはテキトーにアイドルやるから大丈夫だよ」
「おい!」
プロデューサーは突然声を荒らげたので、美希は思わずびくりとした。
「悪かった。けど、それをいう時のお前の表情、見てられないんだよ......今日はもう帰っていい。すまない」
「う、うん」
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