19: ◆xxLVUHZFyEbH[sage saga]
2018/11/24(土) 21:33:07.28 ID:jfv827hPo
「ミキのこと、ずっと見てたでしょ」
「プロデューサーだからな」
「落ち着かないからやめてほしいの」
「あ、ああ。すまない。でもさ、美希が楽しそうで、キラキラしてて。目をそらせなかったよ。」
「キラキラ?」
「そう。これからはじろじろ見ないように気をつける。ごめんな」
「意味わかんないの」
美希は頬が熱くなるのを感じて、椅子から立ち上がり、男に背を向けた。
キラキラ、と言う言葉が美希の心に深く刺さった。
曖昧な表現だったが、それゆえに却って美希は気に入った。
「楽しかったの」
「え?」
「帰る準備するの」
「ああ、わかった。待ってるよ」
男に言葉を投げつけて、美希は更衣室に向かった。
その日を境に、美希はレッスンを休むことはなくなった。
しかし、オーディションが近づくにつれて、練習の種類、負担共に増えていった。
それでも、美希はそれ以上に知らなかったことを覚えるのが楽しかった。
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