まゆり「あなたは誰ですか?」岡部「……ッ」
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46: ◆/CNkusgt9A[saga]
2018/11/20(火) 22:46:54.12 ID:TX6juVmuo

 それから数時間。日はとっぷり暮れ、宵闇に世界が支配されていた頃。



紅莉栖「……完成、ね」

ダル「もう無理ぽ」グダッ

岡部「ついにできたのか……記憶を完全抹消する未来ガジェット……」


 本来ならナンバリングや名前付けの儀式を行うところだが、そもそも記憶を完全に消去するなどと言ったかなりアレなマシンを我がラボの未来ガジェットとして認定してもよいものだろうか、という葛藤があった。
 なにより、今はそんな暇はない。一刻を争うのだ。


紅莉栖「エンターキーひとつですべての操作が一気に行われるようになってるわ」

岡部「そう言えば、3.24Tをアメリカへ転送するには、一日くらいかかるんじゃないか?」

ダル「普通にもっとかかるっつーの。そこはほら、電話レンジをブラックホール発生装置として使うことで解決しますた」

岡部「なに? そっちも作っていたのか?」

ダル「オカリンが買い出しに行ってる間に電子レンジと42型用のリモコンを買ってきてたんだお」

紅莉栖「一度作った私はともかく、橋田もビックリするほど勝手に手が動いてたわね。これも? リーディングシュタイナー(笑)? さんのおかげです本当にありがとうございました」

岡部「この女……」


 元ネタを理解した上で@ちゃん語をペラペラ使っているのだから厄介な女だ。


紅莉栖「この中に発生するカー・ブラックホールを使って3.24Tを36バイトまで圧縮、ヴィクコンに到着したところで解凍するわ。"無"のデータの送り戻しにはほとんど時間はかからないから、実質数十秒で記憶の消去は完了する」

岡部「たった数十秒で……まゆりの、17年間の記憶が、すべて消えるのか……」


 俺は生つばをごくりと飲み込んだ。もしかしてこれ、タイムマシンよりも狂ったガジェットなのではないか……?



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