34: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/13(火) 21:07:46.66 ID:c+BVrGz60
あれがただの夢ではないと、確信があった。
しかし、深く考えようにも、今俺がいるのは現実世界だ。
夢の印象が薄れて、細かいところまでは思い出せない。
電車の窓。建物の窓。高層ビルに張り巡らされた、無数の窓。
ガタンゴトン ガタンゴトン
ガタンゴトン ガタンゴトン
あの窓には、それぞれ別の世界が広がっているのだろうか。
それとも、ただ物理的な空間が続いているだけなのだろうか。
建物の更に向こうには、青い空が広がっていて、白い雲が流れている。
『窓に切り取られた空っていうのも、なかなか乙なものだと思うのよ』
誰かがそう言った。俺の頭の中で。
「おい、大丈夫か。ぼうっとしてるにもほどがあるぞ」
「あ……ごめん」
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