彼女は窓フェチの変態だった
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134: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/18(日) 23:59:28.30 ID:BvLf2b/j0

 今度はあらゆる方向からナイフが飛んできた。
 俺のATフィールドはもう限界だ。

 やばい、これは死ぬ。

「……俺の未来の悲哀の感情を全てやる! だから、新しい力をくれ!」

『そうすれば、君の精神バランスは崩壊し、君は君という人格を保てなくなるかもしれないよ』

「構うか! ……ただし、支払うのは彼女の心の結晶を全て集め終えた時だ。できるか?」

『後払いするという発想ができてよかったね。良いだろう』

 ちょっとだけ、支払いの遅いクライアントに感謝した。

 MP的な何かが体に満ちてくるのを感じる。
 万能感というか、全能感というか。

「モリオカ……モリオカァァァァアア!」

 遠峯のことが、なんだか哀れに思えた。
 人間性を捨ててまで、俺を殺したいのか。
 別の恋を見つけて幸せに暮らす可能性を捨ててまで、彼女への執着を捨てきれないのか。


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