103: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/17(土) 20:22:50.75 ID:nT+bOUGp0
空気がやけに重い。
ここまでおどろおどろしいのは遠峯の精神の影響だろうと夢覚が感じ取った。
静かだ。時々、正体のわからない生き物の鳴き声が響いた。
彼女の心の欠片は何処だろう。
一瞬、頭にイメージが浮かんだ。
何処か真っ暗で狭い場所の中で、それは光っている。
まるで、墓の中――納骨室のような場所だ。
俺に墓荒らしをしろっていうのか。
まあ、墓を荒らすなんてゲームで慣れてるじゃないか。
やれるやれる。俺はそう自分に言い聞かせた。
試しに墓石をずらすなり、納骨室の扉を開けるなりしようと思って、近くにあった墓を見てみた。
……心臓が止まるかと思った。
墓石には、小学校の同級生の名が刻まれていたのだ。
辺りを見渡した。近くにある墓はどれも見知った人間の名前ばかりだ。
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