6: ◆Ava4NvYPnY[saga sage]
2018/11/03(土) 16:39:28.20 ID:1iL2fWn50
――さすが財前家のご令嬢。なんでもこなされますね。
――お見事です、時子さんに敵う相手なんて、他のどこにも……
蝶よ花よと育てられ、与えられ、その全てにおいて頂点を手にした私にとって、周囲からの賞賛など煩わしいものでさえあった。
ちひろ「わたしは、事務員として候補生の時子ちゃんの面倒をみる義務が……」
時子「アァン?」
ちひろ「時子ちゃ――」
時子「あ?」
ちひろ「……時子さんのご機嫌はいかがと思って、お尋ねしたんですよ」
時子「……ふん、わざわざこんな屋上まで来て、ご苦労なことね」
時子「おおかた、屋上の鍵を閉めに来たみたいだけど」
ちひろ「ばれちゃいましたか」
彼女はそう言って、私の隣にやってきた。
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