18: ◆XUWJiU1Fxs
2018/10/31(水) 02:35:40.61 ID:rpP0yHwMo
「アラサーが体操服着てパフォーマンスをするなんて聞いたことないよ!」
「いやぁ……うちでもそこそこ前例はあるぞ……?」
「そうかもしれないけど! んなー!」
せっかくセットした髪をクシャクシャにしてヤケクソが若干入る。
「じゃあみんな、奈緒ちゃーんと元気よく呼びましょう」
時間も推しつつあるので先生はヒーローショーの司会みたいにそう言い、館内の子供も大人も声を1つにして叫ぶ。
「奈緒ちゃーん!!」
「Pさん、後で覚えとけよなー! みんな! おまたせ!」
恨めしそうなそう吐き捨てると一瞬でアイドル神谷奈緒に変身して壇上のステージへと立ち上がる。
「今日は目一杯楽しんでいってくれよな!」
眩しいサイリウムもバックダンサーもいない。でもうちのカミさんは、どこであろうと輝けるスターだった。今だってそう。夏のひまわり畑のように咲き誇る笑顔の中で、誰よりも高く飛び上がった。
26Res/22.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20