高峯のあ「牛丼とか……言ってる場合じゃない」【番外編A】
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53:☆2/3 ◆AL0FHjcNlc[saga sage]
2018/11/07(水) 01:59:03.42 ID:+NpPfPpP0

志希「夕飯時、空いた窓を通り抜け、隣の家からカレーの匂いが風に誘われやってきたとしよー」

志希「その匂いをくんくんしてカレーと認識する前に、自分の実家の食卓や過去の思い出が貴女の脳裏によぎったことは無いかな? あるいはそれに近い経験は?」

志希「芝の匂いを嗅ぐと、学生時代の校舎の校庭を。干したてのフトンを嗅ぐと、故郷の日向陽光の縁側を」

楓「それは、ハイ、ありますね! これは分かりやすいです!」

のあ「(確かに……)」

志希「ただ、これはプルースト効果ってゆー反応でね? 厳密に言うと共感覚現象とは違うモノ」

志希「でもこの反応のプロセスが、超人しか持ちえない共感覚の仕組みを解き明かすヒントになると考えてる。現代でも、学習力向上や認知症改善とかに着目して研究している人は大勢いるんだ」

楓「へえぇ。ニオイって、なんかその、色々と奥が深いんですねぇ」

志希「(………♪)」

志希「楓ちゃーんっっ♪♪」

───ガバッ!


楓「わっっ! え…………、なな、な、何かありました?」

志希「ンーン、なーんにも。ただご覧の通り、ハスハスしてるだけー」ハスハス

志希「ん〜。残り香のように微かなアルデヒド、オレンジやレモンの爽やかでフルーティなシトラスノート……」

志希「あたしとこの部屋で話し始めて、だいたい30分。ふんふん………じゃあお化粧直しに付けたばかりかな?」

楓「あっ! まさか……!」

志希「これはシトロネロール♪ 今のミドルノートとしては、ローズやイランイランの濃厚な香りっ♪」ハスハス

志希「上品で女性的、かつ大胆なパフューム……、これはかの有名なシャネルの5番の中の、新作フレグランス『ロー オードゥ トワレット』かにゃ???」

楓「すごいっ! 当たってますよ!」

志希「楓ちゃん、結構香水とかってこだわってるの? 物静かな性格だと思ったけど、結構グイグイ行くタイプかな?」

楓「これでも昔はモデル一本でやってた時もありましたからね。香水を付けない女性に未来は無い、というやつです!」

志希「うんうん♪ そんなカンジだよね、楓ちゃん、所々のアクセもファッショナブルでやっぱりオシャレだと思ったよー♪♪」

楓「(……デパコスに憧れて最近たまたま頑張って買ってきた、とは言えない)」

のあ「(………)」

楓「それにしてもすごい特技ですね、志希ちゃん! なんか、その、警察犬みたいです!」

志希「んん〜、個人的には猫の方が良かったけど、まあいっかー♪」

志希「得意というか、割と当たるんだ。その人が纏う匂いで人柄や個性を当てるの♪」

志希「………で!」

志希「隙ありっ! のあちゃんにも、イッツ・ハスハスタ〜イム♪♪」ガバッ!

のあ「っ!」

志希「貴女の個性は微香性? それとも刺激物??」

志希「ンンー♪ ん〜……? ……─────〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜






『い ら っ し ゃ い ま せ ー ッ !!!!!!』






志希『────ハッ!?』



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