【ミリマス】「プロデュース適正検査シミュレーション?」
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44: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/10/31(水) 00:05:39.08 ID:Q33A0XWw0
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――厳しく長い夜が明けた。空はすこぶる快晴の限りだった。
だからこそだ、俺は頭の上のお天道様に胸を張って告白しようと思う。

――ここが現実(リアル)でなくて助かりましたっ!

両手を合わせて、拝む。近くでは紬がツェルトを畳んでいるところだった。
彼女の手付きは実に鮮やかな物であり、生来の不器用である俺なんかとは比べるまでもない。

「実家で慣れていましたから。褒められる程のことでもありません」

顔の赤い彼女からすっかりコンパクトになったツェルトを受け取ると、
それをリュックに入れて立ち上がった。

GPSで帰りの方向を確認する。

「行こう。登山道に合流してからもだいぶ歩くことになるけれども」

先頭に立って歩きだす前に、彼女へ片手を差し伸べた。

「疲れたら遠慮なく俺を頼ってくれよ」

すると躊躇うこともなく握り返される手。
生真面目に背筋を伸ばして彼女が言う。

「はい。――お願い致します」

そうして二人、歩き出した。一歩一歩、足元を固く確かめながら……。


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