【シュタゲ】相似感情のウィンドミル
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11: ◆K3Kbcj/nTY[saga]
2018/08/31(金) 21:16:26.11 ID:fSt5IFCp0



「勿論ニャ。生き別れた兄が残してくれた唯一の秘宝……これが、教えてくれたのニャン」
 そういうつもりで来た訳ではないというのに、ついフェイリスに乗せられて参加してしまった。

「さあ、キョーマ! この百年以上大切に育て上げたフェイリスの『エンシェント・ソウル』と共に、クリムトゥ山へと旅立つのニャン!!」
 こちらの言葉を何倍にも膨らまして返してくるあたり、今日も絶好調だなフェイリス。


「ゴホン。それで、扇風機はここにあるのか?」
 いつまでもそれを続けていても仕方がないので、強引に話を戻すことにした。
「勿論あるニャン♪」

 俺の質問に猫の手を顎に近づけて猫らしさをアピールするフェイリス。


 期待通りだ。
 フェイリスに頼んで正解だった。

「わざわざ探してくれて悪いな。それで提供者は誰だ? きちんと礼を言いたいのだが」
 フェイリスの隣や後ろに、提供者の姿は見えない。

 俺がメールを送ってから今ここに来るまでの数時間の空白がある。提供者はメイクイーン・ニャンニャンに扇風機を置いていったのだろうか。

「いや、その必要はないニャ。フェイリスのおうちにあったものだからニャン♪」
「本当にいいの? 必要なものじゃない?」

 たまらず紅莉栖が聞き返す。
 かなり真面目な考え方をするタイプだからな、無理を通して譲ったのではないかと考えたのだろう。





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