13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/26(日) 00:51:30.78 ID:BsXQ9LjA0
「……アンタ何しとん?」
頬が熱くなった。
「……浴衣着ようとしてる」
母はため息をついて部屋にスタスタ入ってきた。
「帯も締められへんのかいな」
「ゴメン」
「サイズは合ってるな。ハイ、手ェ上げて」
私が手を上げると、浴衣を正したあと手際よく帯を締め始めた。
「これでよし、と」
最後にわき腹をポンと叩いて、母は少し離れて仕上がりを見ている。
「……胸のあたりがちょっとキツそうやな」
「うーん、確かにちょっとキツいな」
「太ったんちゃう?」
「ちゃうわ!」
ハハハ、と笑いながら母は部屋を出た。
「晩はちょっと遅めにしとくわ。花火はあとちょっとでスタートするで」
扉がぱたんと閉まった。頬がまだ少し熱い。
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