101:名無しNIPPER
2018/08/17(金) 01:14:53.68 ID:+K74wEm20
手に残った粉々になった破片はまるで水が蒸発するかのように、跡形もなく姿を消しました
ふと、周りを見渡すと知らぬ間にかなりの時間が経っていたのか、辺りは薄暗く、電信柱の作る影も色濃く、港町を覆います
既に山の奥を覗けば真っ暗で、数歩行った先も見渡せないような漆黒に木々の間が塗り潰されていました
ルビィを連れて、ほんの少し歩いた先の砂浜へとやって来ました
白く泡立つ波は穏やかで、規則的な動きで地面に紋様を描きます
あまりに涼しげな波だったので、一緒に泳ごうかとおもいましたが、あの子はカナヅチだったのを思い起こして、止めました
海の果てを見つめれば、西の空から夜が、始まろうとしていました
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