177: ◆tHYtfyUBW.[sage saga]
2018/08/15(水) 17:33:54.33 ID:L0ciGIt40
「伝承についての調査記録書」と書かれたそれは、随分色々な所に持ち歩かれたのか、よれよれになっている。
ことり「これ読んでもらう前に、ちょっとお話ししてもいい?」
ことりは、凛の目を覗き込みながら言う。
その目には覚悟を決めたような強い意志が感じられた。
凛「もちろん、何だって聞くにゃ!」
ことり「…ありがと。それじゃあ本題に入るね」
ことり「覚えてる?ちっちゃい頃皆で『秘密組織ごっこ』して遊んだこと」
凛「…『メカクシ団』のこと?」
ことり「そう。皆の『目の力』は私たち四人の秘密だったよね」
凛「なんでそんな昔の話するの?姉ちゃんの相談事と関係あるのかにゃ?」
ことり「…うん」
ことりは大きく深呼吸をし、再びゆっくりと語りだした。
ことり「お父さんね、『目の力』のこと、最初っから全部知ってたの。三人を『蛇の力』から助けるために、あの孤児院から引き取ったの」
凛「…う、嘘」
凛「必死で隠したのに…この家からは追い出されないようにって…!」
ことり「とにかく、この封筒の中身を読んで。花陽が言ってた『赤くて長い髪の女の子』らしきことも書いてあるの。ここ…」
248Res/175.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20