34:名無しNIPPER[sage]
2018/08/15(水) 12:19:37.46 ID:TejnHRCr0
蘭「にゃーん」
ひまり「ん? わ、猫だ〜!」
蘭(鳴きかけると、うなだれていたひまりがパッと顔を起こし、輝いた瞳であたしを見据える)
ひまり「可愛いなぁ〜! 猫ちゃーん、こっちおいで〜」
蘭(そしてちょいちょいと手招きをしてくる。もともとひまりの傍に寄るつもりだったけど、その手の動きに意図せず身体が動く)
蘭「にゃ」
ひまり「あははっ、なんかキミって蘭みたいな目してるね」
蘭(また言われた……)
蘭(そう思いつつ、あたしはひまりの座るベンチに目をやる)
蘭(下からだと見辛いけど、ひまりの傍らに小さな小銭入れが無造作に置かれているのが目についた)
蘭(無用心な、という思いと、少しの申し訳なさを感じながら、あたしはベンチの上に身を乗せる)
蘭(そしてその小銭入れを口にくわえた)
ひまり「え?」
蘭(身を翻し、ベンチを降りて肩越しにひまりを見やる)
蘭(ひまりはしばらくポカンとしていたけど、あたしの行動を理解すると慌てたように立ち上がる)
ひまり「ちょ、猫ちゃん、それ私の小銭入れ!」
蘭(その言葉を聞いて、あたしは軽く走り出す)
ひまり「ま、待ってぇ〜!!」
蘭(情けない声を上げながら、ひまりがあたしを追ってくる)
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