108:名無しNIPPER[saga sage]
2018/08/19(日) 12:48:13.09 ID:L7rMXKsm0
こころ「黙っていたら分からないわよ? ねぇ美咲、どんな気分? どういう話がいいかしら?」
美咲「……っといて」
こころ「んー? 聞こえなかったわ、もう1度言って――」
美咲「ほっといてよっ!」
美咲(空気を読まないこころに、つい語気が荒くなってしまう。しまった、と少し思い、恐る恐るこころへ視線をやる)
こころ「…………」
美咲(こころはキョトンと首を傾げていた)
こころ「珍しいわね、美咲がそんなに大きな声を出すなんて」
美咲「ごっ……」
美咲(出かかった『ごめん』という言葉を飲み込む)
美咲(こころはきっと何も感じていない。そういう日もあるかしら、とか、そんな風にしか思っていない)
美咲(なのにあたしからこのことを謝るのは……なんか癪だ)
美咲(そう思って、再び視線を窓の外へ移す)
美咲「…………」
こころ「美咲が放っておいて欲しいなら仕方ないわね! あたし、楽しいことを探しに行ってくるわ!」
美咲「勝手にすれば」
こころ「ええ。それじゃあね、美咲!」
美咲(パタパタと軽い足音が教室を出て行く)
美咲(それが遠ざかっていって聞こえなくなってから、あたしはため息を吐き出した)
美咲「何やってんだ、あたし……」
……………………
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