ティオナ「アルゴノゥト君……食べていい?」ベル「ダ、ダメですよっ!!」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:31:17.35 ID:6RuttCED0
ティオナ「アルゴノゥト君!」

ベル「なんですか、ティオナさん?」

ティオナ「手、繋ごっ!」

まもなく10階層に差し掛かる頃合い。
なんとか護身用ナイフで敵を倒すと。
満面の笑みで、ティオナさんが要請してきた。
手を、繋ぐ? ダンジョンの中で? なんで?
ちょっと僕には、その意味がわからない。

ベル「なぜ手を繋ぐ必要があるんですか?」

ティオナ「繋ぎたいから! ……ダメ?」

ダメじゃない。
というか、ダメなんて言えない。
拒否権を失うくらい、おねだりが可愛いから。

ベル「ぼ、僕なんかでよろしければ……」

ティオナ「やったー!」

おずおずと差し伸べると、ぎゅっと握られた。
普段は大双刃を獲物としているティオナさんの手のひらは、信じられないくらい柔らかく、そして驚くほど小さくて、改めてベルは、神の恩恵による神秘を思い知らされた。神様すごい。

ティオナ「よし! どんどん行くよー!」

ベル「は、はい! でも、この先で敵が出てきたらどうするつもりですか?」

ティオナ「そんなの片手で戦えばいいじゃん! ほら、こんな風に……せいっ!!」

空いた手で敵を殴りつけるティオナさん。
利き手じゃないのに、凄まじい威力だ。
オークの分厚い腹に、風穴が空いてしまった。
こんなに柔らかくて、小さなおててなのに。

ベルは改めて神の恩恵に対し、畏怖を覚えた。


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