渋谷凛「前職アイドル、そしていま」
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4: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:03:20.55 ID:OipDTOFK0



着替えを済ませ、再び私が戻る頃にはハナコは既にご飯を食べ終えていて、散歩はまだか散歩はまだかと私の足元でくるくる回り始める。

もうちょっと待ってね、と頭を撫でると彼女は目を細める。

その仕草がたまらなく愛らしく思え、抱き上げて頬ずりしたところ、今度は鬱陶しそうな顔をされた。

そうして私はハナコを抱えたままダイニングテーブルへと行き、席に着く。

机上には、食パンとベーコンにスクランブルエッグ、そしてオレンジが一切れが用意されていた。

それらを私がもぐもぐとしている間、ハナコは隣の席でずっと尻尾を振っている。

おこぼれがもらえるということを分かっているからだ。

甘やかしてはいけないとは思いつつも、このつぶらな瞳による攻撃を無視できた試しは、これまで一度としてない。

例に漏れず、今日も私はベーコンをひとかけら献上してしまうのだった。



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