巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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525:逆転の人  ◆SxyAboWqdc[saga]
2019/08/04(日) 22:30:05.11 ID:cF6G9GHc0
アンジー「……アンジーは、お別れは言わないよー」

アンジー「たった今決めた。胸に銘じた。アンジーは生涯をかけてやりたいことができた」

エドモン「言ってみろ」

アンジー「もう一回エドモンの顔を見る!」

エドモン「なに?」

アンジー「どこにも行けないのが本当なら、それはきっと消滅って意味じゃない。どっかに何かは必ず残る!」

アンジー「アンジーは生涯をかけて絶対にそれを掴む! その途中の旅路でいっぱい楽しいもの、美しいもの、心に残るものをありったけ見て!」

アンジー「辿り着いたら、それをエドモン! あなたにもちゃんと、わかるように見せてあげる!」

アンジー「アンジーだからできること! アンジーにしかできないことを! 誰に何と言われようと絶対に成し遂げてやるッ!」

エドモン「道半ばで倒れたらどうする?」

アンジー「それでもきっと後悔は残らない。やらないよりはずっとマシ!」

アンジー「……だと思うんだよねー」

エドモン「……やれやれ。随分と厄介な女をマスターにしてしまったものだ。この俺を恐れさせるとは、まったく大した女傑だな。アンジー」

エドモン「だが……それがお前の進路だと言うのなら、俺がどうこう言うのは筋違い、か」

エドモン「もう学園もないのだから」スタスタ

アンジー「……エドモン……振り返らないのはさ……」


ボロッ


ポタポタッ



アンジー「アンジーの泣き顔を見ないため……?」グスグス

エドモン「……さてな。何か言ったか。アンジー」

エドモン「俺のマスターが、俺の門出を涙で汚すわけがない。そうだろう」

エドモン「当然、俺は笑っている。俺が笑っているのだから、お前も笑っているはずだ」

エドモン「胸を張れ。お前が掴んだのはこれ以上のないハッピーエンドだ。そうでなければ、これまでの苦しみが報われないだろう!」

アンジー「……うん。視界がぼやけるから涙はもう二度と流さない」グシグシ

アンジー「ありがとう。もうアンジーは真っ直ぐ前を向ける。あなたの名前だってもう二度と忘れない」

アンジー「あなたの名前は――!」


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