42: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:11:29.06 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「おはようございます」
43: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:12:32.78 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「プロデューサーさん……いらっしゃらないのかしら……」
まゆ「いつもこの時間は事務所にいるはずなんだけど……」
まゆ「トイレ、とかですかね……?」
44: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:15:16.33 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「……」
まゆ「…………」
まゆ「……………………」
45: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:17:06.74 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「……うふ♪」
まゆ「なるほどなるほど……」
まゆ「そういうことですかぁ」
46: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:20:08.98 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「プロデューサーさん……まゆに言わずに先に行ってしまうなんて……酷い人……」
あたりを見回すと、プロデューサーの卓上に白い封筒が見えた。
明らかに遺書だった。
47: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:21:38.09 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「貴方はまゆの全てなんです。貴方がいなければまゆはまゆではなく、私は私足りえません。ピースの欠けたパズルという話ではないのです。貴方がパズルそのもの……ピースが一個残らずなくなってしまえば……もはやそのパズルはパズルではなくなってしまう。でしょう? 貴方がまゆにとっての全てなのです」
48: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:23:42.85 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「貴方のための人生」
まゆ「貴方のための約束」
まゆ「全部全部、貴方がいなくちゃいけないの……」
49: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:29:05.33 ID:Tzjzo4JG0
バッグに手を突っ込む。
筆箱を取り出す。
開ける。
取り出す――カッター。
50: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:35:18.55 ID:Tzjzo4JG0
まゆ「普通床を浸すほどの血が出ていれば濃厚な鉄の匂いがします……つまりこれは血糊です。案外安価で作れるので、少し凝ってみるともう少し粘度や酸化を真似たモノにできます」
まゆ「そして実際に首元の傷跡……こと傷跡のメイクは見事なものです。思わず吃驚してしまいました。信じそうでした」
まゆ「ですが傷跡の場所が悪い。ここは頸動脈です。本当に頸動脈に何らかの刃を突き立てたのならば、大体1メートルほどは血飛沫が飛ぶと言われています。だとすればこうも粘度のあるとろりとした出血はしない」
51: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/07(火) 00:40:49.72 ID:Tzjzo4JG0
P「ごめんなさい」(平謝り)
まゆ「いいんですよぉ、気にしていませんから」
まゆ「あ、そうだ。実際に血糊を作るときは、酸化させた鉄片を加えるのはどうでしょうか。それっぽくなりますよ」
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