21: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/06(月) 23:12:44.54 ID:seikrJsf0
――――ゾクリ、と。
背筋を昇るように、鋭い悪寒が極めて鋭敏な煌めきを示した。
悪い予感がした。何か、よくないことが起こるような――否、もう既に、起こっているような……。
カーテンは風になびいて揺れている。窓から流れ込むぬるい風が、茜の頬を撫でる。
赫い焦燥。相反するは背中を纏う蒼い絶望。
暑さにやられたのだろう……茜は、しばしその場にかたまっていた。
体震える。末端が凍えるように冷たい。体のいたるところが、焦っていた。狂ってしまった。狂ってしまっている。そんな気がした。
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