【安価】女子高生「夢から覚めたら見知らぬ場所にいた」
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◆QfuQVLUstziF
[saga]
2018/08/06(月) 17:04:16.64 ID:jY2yg+ZcO
なすび「そんで『奴ら』が来た」
七海「奴ら?」
なすび「俺とトマトが支えてきた平和な生活は、『奴ら』の手で焼き尽くされた」
なすび「キャベツ達は死に、相棒だったトマトも崩落した天井の下敷きになって死んだ」
七海「……」
なすび「生きる場所も盟友も失い、俺は当て所なくさまよった。盗みも殺しもやった。生きるためだ」
なすび「そんな無様な俺に手を差し伸べてくれたのが、喋るキノコ殿下だったんだ」
なすび「貴様みたいな、どこの馬の骨とも知れぬ野菜が、関わっていい相手じゃあねぇのさ。分かったか」
七海「……分かるよ」
なすび「なら詫び入れて消えろ」
七海「なすびさんの気持ち、分かるよ。私も庭で栽培してたオクラが枯れちゃった時、同じ気持ちだったから……」
なすびさんの目の色が変わった。
なすび「何!? 貴様、野菜男子と一緒に暮らし、その死まで看取ったというのか!?」
七海(野菜男子? 勘違いしてるみたいだけど、え〜い! このまま進めちゃえ)
七海「オクラさんは、死に際に笑って言ったんだ。お前と共に歩めて良かった。お前は最高のパートナーだって」
なすび「貴様、あのオクラと……」
七海「私も、オクラさんのことは大切に思ってた。だから……」
なすび「もういい」
七海「あ、あの、私……」
似た者同士だから、パートナーになろう。
そんなこと、言い出せる空気じゃなかった。
なすび「自分の部屋に戻って寝ろ。明日も早いんだ。お前の処遇についても、決めなくちゃならない」
七海「なすびさん、ありがとうございます! よろしくお願いします!」
そっけない答えだけど、なすびさんは私を受け入れてくれたのかな。ちょっとだけ、嬉しかった。
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