50: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/06(月) 21:26:06.68 ID:yVF65aIb0
杉山「ずっと変な目で見られてる気がしてて本当に気味悪かったよ」
杉山「でもよくよく考えればありえない話だよな、お前が俺をそんな目で見るなんて」
杉山「だって小学生の頃からの友達だぜ?親友面しといてさ、こうやって触ったり肩組んでたり抱き着いてきたり、そういう時も裏では俺のこと、変な目で見てたことになるんだろ」
杉山「本当、気持ち悪い。しねばいいと思う。」
一瞬時が止まったような感覚に陥るほど、大野の表情は動かなかった。
言葉を止めた後、時計の秒針の音だけがその部屋で揺れ動いているような気さえする。
杉山「…なんてな!ま、実際そうじゃなかったわけだし…」
杉山「も、いいだろ、おわりで。」
もう二度と俺に関わらないでくれと、そう気持ちを込めた言葉だった。
握っていた手を投げだして立ち上がり見下ろした大野は、なにも言わずにゆっくりと頷く。
いや、それは俯きに近かった。
部屋を出ていったときに足元にぶつかったサッカーボールが、そんなわけないのに俺を引き留めているように思えて。
杉山「じゃあな」
最後の別れの言葉が大野に届いていたかなんて知る由は、もう俺にはない。
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