31: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/05(日) 23:11:38.02 ID:g6GaQPCv0
大野「…モテるんだな」
杉山「お前にだけは言われたくねーよ」
大野「俺にもくれよ」
杉山「え」
人にはもうなんにもあげられないような恰好をした男が何をいうのだと思った。
ボロボロのくせにやけに桜が似合っていてムカついた。
杉山「もうボタンねーよ」
大野「んーそうだな」
じゃあ時間くれよ、と大野が言う。
俺は黙って頷いた。
もうこの道を通って家に帰ることも、滅多にないんだろうな、そう大野がつぶやいた。
学校なんて嫌いでしかなかったが、そう思うとほんの少し寂しい。
杉山「この公園で馬鹿みたいに日が暮れるまで喋ることも、な」
帰り道の途中にあるブランコとベンチだけの寂れた公園。
大野「じゃあ今日で最後にしようぜ」
大野が俺の返事も聞かずにベンチに荷物を放ってブランコに腰掛けた。
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