505:名無しNIPPER[saga sage]
2020/03/04(水) 23:30:51.51 ID:GYsMFmGgo
車掌「こんばんは。なんだか賑わっていますね」
マリ「あ、車掌さん! お疲れ様です!」
みこと「……」ペコリ
料理長「お疲れ。そっちは点検終わった?」
車掌「はい、終わりました。後は最終チェックをしてから個室に戻ろうかと」
料理長「じゃあ私も終わらせてくるよ。また後で」
スタスタ...
マリ「まだ話聞きたかったのに……」
車掌「また後で来るみたいなのでその時に」
マリ「はい。……それでは、車掌さんはどこからどこまで乗車したんですか?」
車掌「私は札幌から茨木の水戸まで乗車しましたよ」
みこと「結構短い……?」
車掌「そうですね……。兄の結婚式に招待されたのが乗車した理由ですから、
特にこれと言った目的はなかったので」
みこと「目的……」
車掌「お二人には、ご姉妹は?」
マリ「私は妹が一人います」
みこと「私は居ない……」
車掌「義理の姉はいい人で、今も仲良く暮らしているんですが、
当時の私は兄を取られたような気分になってて、少し落ち込んでいたんですよ」クスクス
マリ「それはなんとなく……分かる……ような?」
みこと「分かるの?」
マリ「リンがお嫁さんに行ったらと思うと……寂しい……かな?」
車掌「仲が良ければその分、そう思ってしまうのかもしれませんね。
特に、その時の兄は学生でしたから」
マリ「学生結婚!」
車掌「そうです。いきなりだったものですから、親も親戚も大慌てで」
みこと「それだけ、相手のことが好きだった……?」
車掌「みたいですね。それだけに、当時の私はショックだったのかもしれません」
マリ「車掌さんは幾つだったんですか?」
車掌「鶴見さんと同じ歳でしたよ」
みこと「……!」
マリ「そうなんですか……!」
車掌「札幌から水戸まで、日本を縦断するヴェガにとってはそう時間のかかる距離ではありませんでしたが、
それでもいろいろなことがあって、気が付けば沈んでいた気持ちも忘れてしまっていました」
マリ「……」
車掌「私が伝えられることと言えばこのくらいですね」
みこと「いろいろあった……って……?」
車掌「ふふ、そうですね……。お二人はあの飯山みらいさんがヴェガに乗車していたことは知っていましたか?」
マリ「は、はい」
みこと「……」コクリ
車掌「では、その飯山みらいさんの友人である二人の娘が――」
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