マリ「超特急デネブ?」結月「そうです」
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294:名無しNIPPER[saga sage]
2019/11/22(金) 17:52:00.91 ID:dVGs9va+o

日向「……緊張が解れるようなことをアドバイスするか……報瀬が代わりに――」

報瀬「こういうときのキマリじゃない?」

日向「……だな。後者は聞くまでもなく拒否されたか」


結月「えっと……他には思い出に残った場所はありますか?」

みこと「……っ」

結月「それでは、これから停車する都市で行きたい場所は……?」

みこと「それは……金沢……の」

秋槻「君のお母さんの作品に――」

みこと結月「「 ? 」」

秋槻「旅先で出会ったばかりの人たちが食事を通して打ち解ける場面があったよね」

みこと「うん」

結月「……?」

秋槻「俺はあの場面が気に入ってて。実体験したらもっと気に入ってしまったよ」

結月「実体験ですか?」

秋槻「俺が印象に残った場所は福岡の中州で、この列車の旅仲間と共にその体験をしました。
   もちろん、彼女もその中の一人です」

みこと「――……」

結月「そうだったんですか。それでは、あなたも広島でそんな体験をしたんですね」

みこと「そう……です。とても不思議な……本の中に居るような体験」

結月「本の中……?」

みこと「きっと、この列車に乗らなかったら……私は一生、経験できなかったと思います」

秋槻「……!」

結月「……!」


さくら「あら……」

ディレクター「急に雰囲気が変わったね……」


みこと「思い返してみたら、広島だけじゃなくて……ここまでの全ての時間がそうです」

秋槻「……」

みこと「結月さんにインタビューされている今も、後で思い返すと不思議な――本の中にいるような、
    そんな不思議で素敵なかけがえのない時間になっていると思います」

結月「みこと……」


マリ「ちゃんと答えられてるよ?」

報瀬「う、うん……」

日向「だな」

マリ「じゃ、仕事に戻るね。あぁ、忙しい忙しい」

スタスタ

報瀬「インタビューに慣れたってこと?」

日向「いや、知らないけど……そうなんじゃないか?」


さくら「そういうのとは、ちょっと違うわねぇ」


……





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