156:名無しNIPPER[saga sage]
2018/12/06(木) 13:32:41.13 ID:mha1Smx5o
―― 夜中・ホーム
秋槻「……」
みこと「秋槻さん?」
秋槻「ッ!?」ビクッ
みこと「……」
秋槻「ど、どうしたの……こんな夜中に……?」
みこと「外の空気を吸おうと思って……」
秋槻「あぁ、そうか……ビックリした……」
みこと「どうかしたんですか?」
秋槻「確かに、非日常だなって思って。こんな経験、味わえないよなぁってさ」
みこと「……」
秋槻「ほら、月が見える」
みこと「……うん」
秋槻「いつも見ている月なのに、まったく別物に見えてしまう。やっぱり旅っていいな」
みこと「……」
秋槻「って思ってたんだよ」
みこと「私も、相談に乗ってくれたから、聞きます」
秋槻「悩んでるように見える?」
みこと「……うん」
秋槻「あはは。……じゃあ、聞いてもらおうかな」
みこと「……」
秋槻「さっき、彼女たちに言われて気付いた。俺も大人になってしまったって」
みこと「……」
秋槻「なんでもできるはずなのに。何もできなくなった大人になってしまったって」
みこと「……」
秋槻「必死になるのがカッコ悪いって、心のどこかで思ってることに気づいたよ」
みこと「カッコ悪いの?」
秋槻「頑張ることは当たり前だけど、必死になることはそうそうなくなったからね」
みこと「……」
秋槻「でも、彼女が言ってた通り、必死に頑張れる大人もいるんだよね」
みこと「……」
545Res/802.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20