77:名無しNIPPER[saga]
2018/08/16(木) 13:03:00.73 ID:Ti5Yp1E40
伊58「ゴーヤたちは犯罪の被害者になる可能性と同じように加害者にもなるってこと?」
伊8「言ってしまえば、どちらも偶然性であって、人はほとんど無差別に被害者になりうるだけじゃなく加害者にもなりうる」
伊8「犯罪者と善良人との間には何か人種的にそびえ立つ高い壁のようなものがあるのではなく、踏めば消える石灰線レベルの区別しかない。だから、事象その裏側に何か主観を置いて紐づけし固定化するのは妄想でしかないと言う」
伊58「でも、確かにそうした主観に事象の原因を求めるのが妄想だとしても、それは有用な妄想で実害はないんじゃないの? わざわざそれを騒ぎ立て否定する必要を感じないでち」
伊8「一度整理のついでに考えていこう。善悪を客観的に存在するとして振る舞うとなにがまずい?」
伊58「まずいというか、そもそも善悪って何か目に見えるものじゃないから客観的じゃないでち」
伊8「……じゃあ、ある目に見える行為についてみんな同じ善悪評価を下すと考えるとなにがまずい?」
伊58「事実と異なるでち。そんな人がいるとみんなでケンカになるでち」
伊8「じゃあ、奇跡的に集団全員が事実上善悪の判断が一致していれば問題ない?」
伊58「うーん、それは窮屈だと思うでち」
伊8「窮屈?」
伊58「今はみんなそう評価していても、未来で変わるかもって思っている方が……。無理に評価を維持しようとするとストレスでち。食べ物の好みと一緒でち。今はなすびが嫌いで食べないと誓っても、もし未来で好きになったらそれを訂正する、みたいな」
伊8「変化。そう重要なことね。変化に対応するには善悪の範疇が流動的になる必要がある」
伊58「当たり前のことでち」
伊8「人の価値観は生々流転、常に変化していくという認識を大事にね。だから人は少し慎重になって」
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ」
伊8「相手を悪と決めつ自分を善と決めつけることを戒めることになる。これが善悪の相対性。で、ニーチェはこれもやっつけたいわけ」
伊58「うん、でも、これって一体どこに書いてあるんでち?」
伊8「このアフォリズムの中だと、相対性/主観性の否定はこんな感じに位置づけられてるよ」
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。/【ここ!】/おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」
伊58「どこでち」
伊8「行間」
伊58「……でち」
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