795: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2020/05/10(日) 23:49:57.86 ID:TDpnU3nDO
それから少ししてボロボロになったY子さんが戻って来た。八島が居なくなった事により、空中要塞もあの死者の群れも消えたようだった
『いやぁ…死ぬかと思ったよ…数の暴力って怖いねぇ』
見た目はボロボロだが割りと元気そうで安心した
再び拠点となる家を修復する作業に富士さんが取り掛かるが消耗もあってあまり進んではいない。しばらくは野宿になるだろう
「あの…Y子さん」
『無事で良かったよ朝ちゃん。頑張ってくれたみたいで。…その…ありがとね、身内というか同一存在の不始末というか…』
「聞きました…力の事…」
『…』
その言葉を聞いたY子さんは俯いて私と目を合わせようとしない。出来ないのか
「聞かせてください」
『…あいつが本格的に干渉を始めたのが何時かはあたしは知らない、あたしという存在が生まれたのはそれほど前じゃないから』
『気付いたらあたしだった、そんな感じで、もう一人のあたしが色々やってるのを見てるだけだった』
『あいつは楽しそうだった。人の運命を狂わせたり、争いを助長したり、悲劇的な事を好んで行っていた』
『だけどあたしにはそれの何処が楽しいのか解らなかった。だから…』
『あいつが干渉した結果を更に干渉して覆そうとした。だけど起こった事を無かった事には出来ないから本当に難しかった』
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