288: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2019/04/12(金) 07:15:00.09 ID:OcSTB+ZDO
「富士さん…あまり気にしない方が…」
と、慰めようとした私の言葉を遮って富士さんが聞いてくる
【…朝潮、私は貴女にも干渉出来なかった…。貴女も幸せを感じていたの…?あんな目にあっていながら…】
「そうですね…司令官と出会う前ならそんな事は無かったと思いますけど、あの鎮守府での日々は確かに幸せでした。楽しかったです」
【そう…そうなのね…】
富士さんは座り込んで項垂れてしまう。朝霜さん…彼女のこんな姿を見てもバカだのアホだの言うのなら私は貴女を張り倒す
「富士さん…司令官と出会う前の私ならきっと理想郷に行きたがったと思います。同じようにこの世界に絶望している艦娘は必ず居るとも思います」
『そうだねぇ。要は本人の意志確認をすればいいだけの話だよ。全て全員なんて端から無理だったんだよ』
【…私はやっぱり行き当たりばったりなんて言われるのも仕方無いのね…。今まで考えもしなかった…】
『ニュース番組と一緒なんだよ。お姉ちゃんが目覚めるのは不幸真っ只中の艦娘だもの。幸せに暮らしている艦娘の中では目覚めない。それが全てだって勘違いしちゃってたんだよお姉ちゃんは』
なるほど…確かにそうなのかもしれない。不幸ばかりを見てきた富士さんはそれを確かめようとはせずに全ての艦娘を救おうと決意した…でも結局それがかえって不幸にしてしまう可能性には気付かずに
900Res/720.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20