235: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2019/03/27(水) 01:49:40.96 ID:OVYeofFDO
「―ア…アァ…ニクイ…コロス…アイツラヲ…シレイ…カン―」
「…」
もはやあの黒い染みを出す力も残っていないのかただ弱々しく私に手を伸ばすだけ
…この子は私が育てた、私の弱さが生み出した、言わばこの子も私の被害者なのかもしれない
「…ごめんなさい…ごめんなさい…!弱い私でごめんなさい…!」
「―ア…―」
「ごめんなさい…!貴女を生み出してしまってごめんなさい…!」
涙が溢れる、止められない
「―…―」
「ごめんなさい…!」
「―もう…いいです、謝らないでください―」
ハッとしてもう一人の私の顔を見る
そこには先程までの憎しみに支配された悪霊の姿は無く、弱々しく笑顔を浮かべる私が居た。その目も暗闇ではなくはっきりとした輝きで私を見返している
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