95:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/03(金) 20:17:17.88 ID:uC+MDGI60
「失礼しました」
浅く一礼をして、用事の済んだ職員室の扉を閉めにかかる。
「おー、また明……いや今度な」
監督が慌てた様子で言葉を訂正する。清澄のことは秘密裏とはいえ、明日私はまた鍵を借りに来るのだから訂正することはないと思う。
「明日も私は来ますよ?」
「ん、そうか……そうだな。じゃあまた明日、気を付けて帰れよ」
「はい、失礼しました」
再度挨拶をして、扉を締め切り下駄箱へと戻る。
照の言っていたことはまだわからずにいた。それでも照との会話の中で、何か欠けているような、あるいは矛盾しているような、そんな違和感を感じていたのは確かだ。喉元までは来ているのに出てこない、モヤモヤする。
「はぁ、もういいか。大人しく戻って照に訊こう」
思考による脳への負荷はいいが、何でもやりすぎは毒というものだ。そもそも私の気になっていることが、本当に照の言わんとすることかどうかも定かではない。
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