36:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 17:05:27.54 ID:YwSoJMOz0
「……さあ、駄弁るのもそろそろおしまい。そういうことなら須賀くんの自信作は私と咲で頂いていくわ。一旦お開きにしましょ」
「あれ、お開きっすか。 一回みんなで宿に戻るんじゃ?」
「そのつもりだったんだけどね。他の学校もぼちぼち解散だろうし、お目当ての人がいるなら一回戻るより会場にいるであろう今のほうがいい。でしょ優希、和」
「それはそうですね」
「む! もう行っていいのか?」
「ええ、いいわよ」
「やた! 行くじょのどちゃん、善は急げだ!」
「ちょっ……! 優希!花田先輩は逃げませんから」
和の呼びかけ空しく、半ば引きずる形で優希が慌ただしく部屋を出ていった。
優希の横暴ぶりは見慣れていると言わんばかり、特に意に介することなく須賀くんが咲の方を向く。
「咲は今からどうするんだ?」
「うーん、私は特に用事ないし帰ろうかな」
「そっか、じゃあ一緒に」
「ごめん須賀くん。咲はちょっと用事があるの」
「あ、そうなんですか。大丈夫です。……何があるんだ咲?」
「えっと、何があるんですか部長?」
咲には特に何も言ってなかった。もちろん、用事なんてないんだしね。
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