照「わたしに妹はいない」久「……そう」
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126:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/10(金) 16:56:53.57 ID:xYguyNQm0
「来た来た弘世さん。ありがとねこんな暑い中に」

「ちょっと歩いただけなのにもう部室が恋しいよ。それにしても、やけに大所帯だな」

弘世さんがゆみに目を向け、近づいていく。

「昨日の夜、時間確認のとき話したでしょ? 鶴賀学園の」

「加治木さん、だよな。長野決勝で観たからよく覚えてる。弘世菫だ、よろしく」

「ああ、加治木ゆみだ。こちらこそよろしくたのむ」

この二人が並ぶとまるで宝塚、背景に薔薇でも見えてきそうだ。制服なのが惜しまれる。

「加治木さんは、たしか牌譜が取りたいってことだったな」

「久に無理を言ってのことだったんだが……本当にいいんだろうか」

「白糸台のデータだけなら、その気になればどのみち清澄と共有出来てしまうからな。宮永家のことも今回のことも知ってしまっているというならば……構わない。ただしこの件に口は出さないことだ、それと牌譜のコピーくらいはうちも貰いたい」

「それはもちろん、心得ている」

「ならいい。それよりも、いいのか? デメリットなら清澄のほうが大きいだろう」

「鶴賀とはよく一緒に打ってるか らね。ここ数日も練習に付き合ってもらったし、今の手の内ならもう散々バレてるわ」

「来年の今頃はもっと強くなってるし問題ないじょ」

優希からのお墨付きだ。根拠のない自信だが、優希のこれが今はなんだか心強い。


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