男「僕の生徒は亜人だらけ」ロウェナ「おねーさんを称える三回目!」
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802:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2019/01/21(月) 19:49:41.85 ID:FbqSFH5/0
男「ロウェナさん!? ロウェナさん!?」

ロウェナさんがいきなり消えた。

灯りがあるとはいえ一人ぼっち。でもいくら恐ろしくてもロウェナさんを置いて逃げるなんてありえない。

恐怖心と戦いながら辺りを見回していると。

「おーい。地下があったよー!」

と下から声がした。どうやら地下にある部屋へ行ったらしい。

いくら幽霊だからといってそんな無差別に動かないでほしい。

「先生もおいでよー」

冗談じゃない。と言いたかったがロウェナさんは僕についてくるような人じゃない。なので僕も地下へ続く道を探すことにする。

埃だらけの床を十分注意して探すこと数分。

床の継ぎ目と、手をかけることができそうなくぼみを見つけた。

くぼみに手をかけ上へと力を込める。

ぎぎ、ぎぎぎぎ、ぎぎぃ

錆びた鉄が開けられまいと抵抗して、叫び声をあげる。

僕だって男だと、なんとか踏ん張って扉を開けると埃がもうもうと中から舞い溢れて、僕の器官を襲った。

男「けほっ、けほけほ」

口を手で覆って埃を吸い込まないようにする。

埃が収まってきてから灯りを下へ向けると階段が下まで続いていた。

男「ロウェナさん? ロウェナさーん」

ロウェナさんの名前を呼びながら下へと降りていく。

今にも階段を踏み抜くのではないかと冷や冷やしたが、どうやらつくりが丈夫だったらしく、問題なく下まで降りることができた。

地下室は木ではなく石で床が作られていた。おかげで寒い。

ここの地域は暖かいとはいえ、夜でしかもこんな場所なら僕たちの学園とそうは変わらない。

こんなところにずっといたら風邪をひいてしまう。

はやくロウェナさんを連れ出さなきゃ

男「ロウェナさーん」

暗闇に灯りを向ける

男「!」

ロウェナ「見つけてくれたね」

ロウェナさんがいた。

早くロウェナさんを連れて帰ろうと思い近づくと、僕たちの間に何かがあることに気付く。

木でできた牢。その中にロウェナさんはいた。

檻の中には人がかろうじて生活できるような家具が置いてある。ここは牢屋だったのだろうか。

ロウェナ「誰が、ここにいたんだろうね」

ロウェナさんがくるりと牢の中で両手を広げて一回転する。白い髪がくるりと広がって、そしてロウェナさんの体に巻きついた。

ロウェナ「もし、先生は私がこうなったら助けてくれる?」

ロウェナさんが牢の中から手を伸ばす。

扉は開いているんだ。いくらでもでることはできる。というか幽霊に牢なんて関係ないだろうに。

でもロウェナさんは僕をじっと見て、答えを待っていた。

僕はその手を

1.掴む

2.掴まない

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