5:名無しNIPPER[saga]
2018/07/25(水) 01:35:39.26 ID:owtnqPo10
半年もしないうちに、退院することになった。
看護婦さんは、笑顔で見送ってくれた。
その看護婦さんが異動した、という話は、のちにお母さんから聞いた。
退院しても学校に行っては休み、部屋で雑誌を読んだりテレビを観ては、時間だけが過ぎていった。
「看護婦さんから、手紙が来たわよ」と、お母さんが部屋に来て渡してくれた。
一枚のハガキ。
宛名が書いてある方には、びっしりと文字が書いてあった。「お元気ですか? きちんと食事していますか? 今度、見つけたおしゃれの本を送るから読んでね。」といったことが縦に横に、まんべんなく。
裏には、天使の梯子の写真。
「また一緒に見ようね。」と、締めくくられていた。
近くにいるように感じて、嬉しくなった。私はそのハガキを、お気に入りの宝箱にしまった。
5Res/3.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20