【バンドリ】白鷺千聖「…………」大和麻弥「どうしたんですか、千聖さん」
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8:名無しNIPPER[sage]
2018/07/17(火) 23:29:37.54 ID:sOF6k7pX0

「一日中、こうしてのんびりぼんやりとしてるとさ、明日からもしっかり頑張ろって気持ちになれるんだ」

「…………」

「でもきっと、私一人でこうしててもそうは思わないんだよね。だから、やっぱり花音ちゃんと一緒にいるのって、私好きだな」

 その言葉に、ニコリと微笑んだ横顔に、私の胸はキュッと締め付けられた。

 私も何かを彩ちゃんに返せているような気がして嬉しくなって、もう少し彩ちゃんの近くに踏み込みたくて、でもそれが出来なくて、切なくなる。

 私は回らない頭を精一杯フル回転させて、返す言葉を考える。

「その、ごめんね?」

 そして口から出たのは謝罪の言葉だった。それにまた居たたまれない気持ちになってしまう。

「どうして謝るの?」

「え、えっと……今日も私のワガママに付き合って貰っちゃったなって……」

 言いつつ、どんどん顔が俯いていく。

「先週も私の愚痴ばっかり聞いてもらって、今日もずっとクラゲを一緒に見ててくれて……彩ちゃんは「ありがとう」って言ってくれるけど、ちょっと申し訳ないなって……」

 ああ、私は嫌な人間だ。

 これは遠回しに言ってるようなものだ。

“どうして私に優しくしてくれるの?”という言葉を、私自身がその答えに傷付かないで済むように、何重にもオブラートに包んで。

「もー、そんなの気にしないでよ。私と花音ちゃんの仲なんだから」

「……うん。ありがとう、彩ちゃん」

 はぐらかされたような答えに返したお礼は本心からだった。でも、私が本当に聞きたいことはもっと別のことだ。

 私と彩ちゃんの仲。それはどんな仲なんだろう。私といるのが好きって、どんな意味なんだろう。



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