25:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:25:58.79 ID:eCrKDArS0
○
翌日、凛が休み時間に二年三組を訪れ、しかも卯月を呼び出して連れ去った事件は瞬く間に学校中に広まった。
凛はただ(なんか雰囲気悪いクラスだな……)としか思わなかったが、
学校一の札つきのワルがクラスのマドンナ的存在である卯月を名指しで連れ出したとなれば教室が騒然となるのも無理はない。
実際、卯月本人もそこそこビビった。
二人は廊下で会話しようとしたが教室の窓から野次馬がやたら見てくるので仕方なく隅の方へコソコソ移動し、
それがかえってアブナイ雰囲気を醸していた。
「卯月ちゃん、あの渋谷とどういう関係なの!?」
「脅されてるとか?」「カツアゲ?」「ていうか壁ドンされてなかった?」
「いや、そういうんじゃなくて、えっと、なんて言ったらいいんだろ……と、友達? かな?」
「友達?」「そんな風には見えなかったけど」「やっぱり何か悪さされてるんじゃ……」
「あ〜……ご、ごめんなさい。本当になんでもないんですっ、私は大丈夫だから……」
卯月にしてみれば、凛に対する悪感情こそ今はもう消えて無くなっていたが、
学校で妙な噂が立ってしまうのもそれはそれで困る思いがあった。
であれば尚更、卯月から凛に積極的に話しかける動機がない。
また凛にしてみても、友達を作るという目標は達成したものの、
その次に友達と何をするのかということについては全く考えていなかった。
とりあえず携帯のメッセージアプリで毎朝「おはよう」と送ってはいたが、
卯月が「おはようございます」と返してもそれ以上会話が続かず、二人のチャット画面にはひたすら朝の挨拶が並んでいった。
不器用にもほどがある。
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