29:名無しNIPPER[saga]
2018/07/11(水) 22:37:26.38 ID:TUAcnqRm0
こうして息子一家の元で住み始めたけど
この家の人間は仕事や学校に出ていて殆ど不在の状況だ。
暇を持て余した私はそんな暇潰しに廊下を歩き回ってみた。
ところで股下がちょっぴり冷たいわね。どうしたのかしら?
「………婆ちゃ……てんだ……床が……!?」
そんな私に気づいた次郎が何か怒鳴り声を上げていた。
どうしたのかしら?耳が遠くてよく聞こえない。床がどうしたですって?
さらにある時は外へ出歩いてみた。足腰が悪くなったけど私だってまだ充分動けるわ。
けど、あら?ダメね。少し歩いただけでクタクタになってしまったわ。
あぁ…どうしたらいいのかしら…
「おば……ちゃ……だいじょう……ですか……?」
そんな私にとある少女が手を差し伸べてくれた。
綺麗なお嬢さん。孫の次郎と同い年くらいかしら。
ところで…何か臭いわね…いやね…一体何なのかしら…?
「婆ちゃっ!……何して……」
そこへ次郎が駆けつけてきて何か喚いていた。
見ると次郎は顔を真っ赤にして酷く険しい表情だ。
私を介抱してくれた女の子が何かを申し出ているけどそれを次郎は固くなに拒んだ。
それから次郎は私の腕を掴むとまるで逃げ出すようにこの場を立ち去った。
何かしら?昔…同じようなことがあった気がする…
けどそれが何なのか全然思い出せない。まるで頭の中に靄が掛かったみたいな感じだ…
36Res/36.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20