16:名無しNIPPER[saga]
2018/07/11(水) 22:22:31.18 ID:TUAcnqRm0
「このっ!」
私は境内に向かってお爺ちゃんを突き飛ばした。
お爺ちゃんは何が起きたのかわからずその場で倒れてしまった。
それから駆け足でこの神社から出て最寄りのバス停まで急いだ。
もう電車には乗れない。
行きは二人だったのに帰りは一人だということに車掌さんに気づかれたらおしまいだ。
だから帰りの道はちがったルートを通らなければならない。
地図を頼りに私は近くの町まで走るバス亭を目指した。
急げ!急げ!急げ!一秒でも早くここからいなくならなきゃ!
もう無我夢中だった。誰もいない山の中だから目撃者はいない。
けどもしも誰かに見られたら私はたちまち犯罪者扱いだ。
だからこの山道を全力で駆け抜けた。もう無我夢中で必死だった。
これはお爺ちゃんをこの山の中に捨てる計画だ。
鉄オタのお兄ちゃんが読んでいる本を盗み読みして
この近隣で人がいない駅を徹底的に調べ上げて練った計画。
もうこれ以上お爺ちゃんとの生活には耐えられない。
けど私が何か言ったところで誰も話なんて聞いちゃくれない。
だからこの強攻策に打って出た。お爺ちゃんを山の中に置き去りにする。
すべては神崎くんと同じ学校に入るため…
そして大嫌いなお爺ちゃんとさよならするためだ。
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