13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/07/07(土) 16:04:42.31 ID:LgMjPCNT0
「――不安はあまり感じてません。
だって、この五人が力を合わせれば、壊せない壁なんて無いと思いますから!」
私は震える指を握り拳。自分には武者震いだって言い聞かせて、
みんなを不安にさせないようできるだけ元気にそう答えた。
後ろ向きな言葉を形にしたくなくて、
琴葉さんが求めていた答えとは少しズレた感じになった気もするけど。
……それでも美也さんがむふふと頬を緩め。
「そうですね〜。どれほど困難な壁にぶつかっても――」
「うんうん! 五人でドカンと砕けちゃおっ!」
「だ、だからそれじゃ、壊れちゃうのは私たちですから……。力加減は程々で……」
さらには三者三様の反応を受けた琴葉さんが「そうだね」と一同の顔を見回して。
「足りない部分は補うから。とりあえずは最初のレッスンを頑張ろうね!」
そう言って話を締めくくる。案の定、その後の話し合いで
チームのリーダーは琴葉さんに決まった。
ちなみに私は副リーダー。
始めは柄じゃないって断ったんだけど、
琴葉さんからも「紗代子だと安心できるから」なんて言われちゃうと……。
急に気分が大きくなって、ココならこんな私でも頼られる事が嬉しくって、
つい、「そこまで言うなら」なんて安請け合いをしてしまったのだった。
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