26: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:29:57.90 ID:Wze3yOnD0
「あ……えっとお二人は……?」
「通りすがりの参拝客でしてー」
27: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:31:05.39 ID:Wze3yOnD0
二人、手を振りながら去っていく。
あそこのお菓子屋にはあまり行かないが、確か店長がやたら脱ぐとか脱がないとかいう噂が……。
28: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:31:43.12 ID:Wze3yOnD0
〇
と、向こうで誰かが困っている。
29: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:33:23.42 ID:Wze3yOnD0
古本屋さん――というのは正確には彼女自身のあだ名ではない。
30: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:34:59.66 ID:Wze3yOnD0
「おなかがすいた、と不満を訴えられてしまい……」
「誰が?」
「この子達です……」
31: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:35:57.43 ID:Wze3yOnD0
「ひとっ走りして何か買ってこようか?」
「そうして頂けると、助かります……。少し待って下さい、お金を…………あ」
32: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:36:59.24 ID:Wze3yOnD0
「あああ……行かれては困ります……」
慌てる古本屋さん、奥から虫取り網(常備してるのかよ)を引っ張り出して捕獲せんとす。
33: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:38:17.64 ID:Wze3yOnD0
マカロンさんのレモンタルトだ。
軽くつまんで凄くおいしかったのだが、直径がLサイズピザくらいあるので残りは帰ってみんなと分けようと話していた。
34: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:39:02.06 ID:Wze3yOnD0
でっかいタルトがクッキー生地の一片も残さず食い尽くされ、本はやっと自ら棚に戻っていった。
「……ありがとうございます……。皆、甘いものが好きなので……とても満足しています」
35: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:40:03.41 ID:Wze3yOnD0
〇
36: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:40:47.94 ID:Wze3yOnD0
「なんか、人助けに来たみたいな感じになってるなぁ」
「情けは人の為ならずと申しますー。これもまた、趣のある道行きとー」
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