11: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:12:19.36 ID:Wze3yOnD0
果ては見えない。巨大な鳥居が等間隔に立ち、ゆるやかな傾斜の参道を区切っている。
雲は無く、東の茜色の空に白い月がぽっかり浮かんでいた。
「とても賑やかなのでしてー」
芳乃は楽しそうに踏み出して、快い喧騒に身をゆだねた。
相変わらずたくさんの出店があって、あちこちから呼び込みが聞こえてくる。
「ねーねーそなたー」
「ん?」
「あちらから、かぐわしき香りが漂っておりますー」
指差す方に、イカ焼きの屋台。
そういえば晩飯を食っていないことを思い出す。
71Res/43.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20