8: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/07/01(日) 03:38:44.16 ID:kdkVKxIA0
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ホテルの人が引いてくれた椅子に腰を下ろし、薔薇の形に折られたナフキンを広げ膝の上に置く。
芸能人として活動する中で、こういう場での食事の経験がないわけではないけれど、やはり恐縮してしまう。
正面の席にいるプロデューサーはというと、ワインのメニューを見せられていた。
そして、何やら話したあとでホテルの人は下がっていった。
「飲むの?」
「飲まないよ。断った。付き人も兼ねてる以上、まだ仕事中ですから、って。」
「大人の事情、ってやつ?」
「そうそう。体裁上ね。ノンアルコールのスパークリングワイン出してもらうことにしたから、それで乾杯しようか」
「ライブの大成功を祝して、って?」
「君の瞳に、でもいいけど」
「恥ずかしいから絶対やめて」
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