【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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8:名無しNIPPER[saga]
2018/07/01(日) 03:32:12.41 ID:lo4gwy6N0
真帆「……それは」

レス「hum。難しく考えることはないよ。何も君のアマデウス自体が研究対象から外れるという事ではない」
レス「結果だけを見たのなら、君とクリスのアマデウスが一つずつ残る事になるわけだから、これまでと何ら変わらない状況だ。そうだろ?」

真帆「………」
真帆「……」
真帆「…」

レス「どのみち君のアマデウスは、システムのバージョンアップに伴う記憶データの更新で、その都度状態がリセットされているに等しい」
レス「それならば──」

真帆「そうすることで、教授は何を知りたいのですか?」

レス「…………」

真帆「…………」ジッ

レス「気になるかね?」

真帆「はい」
真帆「ただサーバーを取り替えたいだけなら、コピーやムーブを利用して現状を継続させる方が一般的です」

レス「まあ、そうだろうね」

真帆「それにデリート・プログラムを実行すれば、対象のアマデウスはバックアップすら残さずに完全消去されるはずです」
真帆「そんな行為を、彼女に伝えた上で実行する……その目的は何なのですか?」

レス「目的か。そうだな、しいて言葉にするならば……好奇心を満たしたいと言ったところだろうね」

真帆「好奇心?」

レス「マホ。君はアマデウスの彼女たちを見てどう思っている?」

真帆「と言われますと?」

レス「本来であれば彼女たちは、0と1のみで構成されたデジタルな人工物でしかないはずだ。しかし実際はどうだい?」
レス「二進数で組み上げられた歪な作り物というには、彼女たちは余りにも生々しすぎるとは思わないかい?」

真帆「…………」

レス「事実。マホのアマデウスは記憶データを更新して起動する度に、大きく取り乱しているのだろう?」

真帆「……はい」

レス「それはやはり、自らが『アマデウスというデジタルな存在になった』という状況に心を乱しての事なのだろうね?」

真帆「ええ、はい……そうだと思います」

レス「そして、クリスのアマデウスもそうだ」
レス「これまで一度も記憶データを更新していないクリスのアマデウスなどは、もはや本当にオリジナルな彼女と同一人物だったのかを疑いたくなるほどに……」
レス「変化し、成長し、独自のアイデンティティを構成するに至っている」

真帆「それはそうですが」

レス「もしもだよ? そんな彼女たちに対して、正面から“デリート”という現実を突きつけたとき、彼女たちはそれをどう捉えるのか?」
レス「コピーでもムーブでもなく、更新でも上書きでもない」
レス「完全な削除というものに直面したとき、彼女たちの反応は果たして明確な二進数であり続けるのか、それとも」

真帆「…………」

レス「マホ。君は先ほど私に『何を知りたいのか?』と問いかけてきたね?」

真帆「はい」

レス「そうだ、私は知りたいのだよ。私たちが作り上げた物が何なのか? 私はそれを、どうしても知りたいのだよ」
レス「だから、マホ。どうか私に、協力してはくれないだろうか?」

真帆「………」
真帆「……」
真帆「…」
真帆「ふう。分かりました。私のアマデウス、削除しましょう」

レス「Oh! 分かってくれたかい」

真帆「ええ、削除します。削除しますけど、ただし──」





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