【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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444:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/24(火) 23:52:24.87 ID:kVyODNzX0
「私の見解としては……実際のところ、さっきの話……少し、説明不足な点があるように思えるんだが……」

 なんだか、奥歯に物が挟まったような、どうにも明確さのない口調。紅莉栖にしては、珍しいと思った。俺は問い返す。

「どうした? まだ何か、不明な点があるのか?」

「……まあ、そうなんだけど」

 やはり、どこかハッキリしない言葉。俺はそんな紅莉栖の態度をいぶかしむ。

「どこだ? β世界線からこの世界線に飛んだ過程についてか?」

「……それは理解した」

「では、第三次世界大戦に関わる──」

「……そこはもう、十分」

「では、お前の知らない、鈴羽がタイムトラベラーだった事とか、未来のダルがタイムマシンを作った事とか、その辺りの流れか?」

「それも違う。というか『知らない』わけじゃない。その辺は、『岡部に聞いた』という記憶だけはあるから……」

 紅莉栖は、何を言いたいのだろうか? 俺にはその意図が見えない。せめて、顔をこちらに向けてくれれば、その心情だけでも読み取る事もできるのだが。

 しかし紅莉栖は、ソファで身体を縮こまらせたまま、動こうとしない。だから、何も分からず、仕方なく問い続ける。

「では何だ? いったい何が──」

 そんな問いただすかのような俺の言葉を──

「主観」

 か細い声で紅莉栖が遮った。

 小さく響いたその言葉に、俺は思わず首を捻る。

「しゅかん──主観?」

 その俺の言葉に、紅莉栖は小さく頷いた。

 が、未だにその視線は、小さな人形を包み込んだ両手にそそがれたまま。だから、俺には紅莉栖の心境を読み取る事が──

『耳まで、真っ赤ですが』

 驚いた。
 長い髪から微かに覗く、小さくて可愛い形をした紅莉栖の耳。それが、見た事もないほど真っ赤に染まりあがっている。

『こ……これはいったい?』

 俺は状況を飲み込めず、黙って動揺する。と、 唐突に紅莉栖の顔がこちらを向いた。



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