【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/07/24(火) 23:49:16.15 ID:kVyODNzX0
『よもや、俺の中に息づく『鳳凰院凶真』を、暖房器具か何かと混同しているのではなかろうな?』
などと思いつつも、しかし、紅莉栖の言い分にも、一理ある。現状のラボ内では、鳳凰院凶真モードの体力消費は、あまりにも著しすぎた。
「ふ、仕方ない。今日はこれくらいにしておいてやろう」
俺はそう言うと、左右に広げていた両手を収め、額に噴出していた汗を、袖で拭う。と──
「ありがと」
思いがけない謝辞が、紅莉栖の口から零れ落ちた。
そんな言葉に、俺は少しだけ驚き、そして同時に傷ついてしまう。
「お、おい。止めただけで礼を言われる程に、マッドサイエンティストは嫌われているのか?」
どこかドギマギとした俺の問いかけに、紅莉栖は一瞬、きょとんとした顔を覗かせるも──
「なにを勘違いしてる。別に、その事について礼を言ったわけじゃない」
「……?」
「私は、これの事に対して、礼を言ったの」
そう言うと、紅莉栖は手にしていた擬似団扇をテーブルに置き、その代わりに小さな金属製の人形を、華奢な指先でつまみ上げた。
「あんたが、これを処理してくれたからこそ、私も、私の書いた論文も、そして、パパも──」
──開戦の主犯にならずにすんだ──
少し、伏せ目がちな瞳を作ってそう言うと、摘んだ人形を両手で包み込む。
ソファに腰を据えて、身体を縮こまらせる紅莉栖。その姿を見て、俺は問う。
「それはつまり、俺の話を全面的に信じて理解した……という事でいいのか?」
俺の問いかけに、紅莉栖は少しだけうつむいたまま、微かに頷いて見せた。
そんな行動を見て、俺は、紅莉栖が俺の話をよく理解しているのだと、そう感じた。
『急に教えてくれと言われたときは、流石に驚いたが……』
だがしかし、目の前に見える紅莉栖の姿に、俺は長々と話して聞かせた『鳳凰院凶真の武勇伝』に、ちゃんと意味があった事を知り──
『まあ、結果は上々か』
と、微かに胸を撫で下ろした。
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