9: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/29(金) 19:48:31.70 ID:XuoQ6Ng60
そうして、一台のトラックが道に戻っていくのを眺めていると、
プロデューサーがそんな私の横顔に、「目、真っ赤にさせちゃったな」と優しく声をかけてきた。
私は缶コーヒーを手にしたままで腕を組むと。
「ですね。鏡を見たけど酷い顔」
「すまん」
「謝られたって治りません。アイドルにこんな顔させて、
プロデューサーしてるアナタの責任問題です」
悪戯っぽく答えれば、彼は「だよなぁ」と参ったように頭を掻いた。
その途中で二人の肘が少しだけ、擦れるように触り合って。
「特効薬とか無いんですか?」
訊けば、プロデューサーはたははと苦笑いを一つ浮かべ、
「色々あるとは思うけどね。試してみるには人目が気になって仕方ないな」だなんて!
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