勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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414: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:45:28.81 ID:9OC/ch8I0
――!

地面が一気に震え上がる。ずっと遠くの地の底から、何かが湧き上がってくるような音がした。

私の周りにいた化け物たちはみな手を止めて、一方向を見つめる。その視線を追うと、あの山の頂上の鈍い光がどんどん強まっていくのを感じた。

何が起こっているのか最初からわからなかったけど、とうとう本当にわからなくなった。

どうして、こんなところに私は倒れているのだろう。

どうして、私の右腕は変な方に曲がっているのだろう。

どうして、こんなにヌルヌルするのだろう。

どうして、私の中身はあんなところにまで飛び散っているのだろう。

どうして、こんなにも絶望的な状況なのに――

――私はまだ、奇跡を願っているのだろう。

彼が現れる瞬間を、待ち焦がれているのだろう。

「お願い……。助けて……っ!」

比較的まっすぐな左腕を伸ばした。すると、爪先が何かにぶつかりコツンと音を立てた。

これは、祠?


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