勇者「休暇?」女神「異世界転生しすぎです、勇者さま」
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409: ◆Rr2eGqX0mVTq[saga]
2018/08/01(水) 01:42:19.38 ID:9OC/ch8I0
「どうして、こんな……」

目から涙がとめどなく流れてくる。水滴を吸い込む地面は、他の何かの足音で一定の間隔で揺れる。

「嫌だ……っ、死にたく、死にたくないよぉ……!」

命乞いなんてものは意味を成さず、背後からなおもそれらは近づいてくる。気づけばその数は瞬時に数えきれないほどに膨れ上がっている。

逃げようにも、足がうまく動かない。さっき吹き飛ばされた時に打ってしまったようだった。

それでも、動かないと。

今いる場所より先に行かないと。

動かない足を引きずるようにして、さらに上へと登る。少し動かすだけで激痛が脳を突いた。

「くっ、あぁ……っ!」

後ろを振り向くと、さっきよりもさらにその距離は縮まっていた。捕まるのが時間の問題だということがすぐにわかった。

「やっと……、あの人に会えると思ってたのに……っ」

どうして、どうして……っ、どうして……!?

「痛い……。痛いよ……っ。やめて……、来ないでぇっ!」

もう嫌だ……。どうしてこんなことになってしまったの……?

助けて、誰か……!


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